|Home|オーディオ/音楽|

江州音頭とPA

-Page3-

[Page1]  [Page2]  [Page4]  [Page5]  [私のPCオーディオおもちゃ箱]  [音階と周波数]  [JBL JRX115 改造]  [JRX115改で聴くクラシック音楽]

 

項目

gp03-01 [ミキサー用ケース自作]
gp03-02 [夏祭り用カラオケ準備]
gp03-03 [2TR IN(TAPE IN)信号の処理方法について考える]
gp03-04 [電源ケーブルについて]
gp03-04 [平太鼓(1.4尺)の皮張替と台座製作]

 

[ミキサー用ケース自作]

作成:2013年02月26日

江州音頭の PA では、通常の音響現場同様、ミキサーは頻繁に操作する必要があります。5分〜10分ぐらいで音頭取が交代するので、その声量に併せてチャンネルレベルやメイン出力を調整しなければなりません。ミキサーは通常会議机などの上に置いて操作するので、必然的に長時間立った姿勢になります。しかし、この年になって長時間立っているのは、結構疲れるものです。それから、ミキサーなどの機材を置く場所としてテントが常に準備してもらえるとは限りません。特に夏場の日除け、雨除けが気になるところです。

何回かの経験から、ミキサーを椅子に座って操作できればいいのにと思っていました。できれば、日除け、雨除けの屋根のようなものがあればもっといいかもなどと考えていて、なにげなくネットショップを眺めていたら、斜め置きの台付ミキサーケースがありました。ふむ、これだこれだと感心しながらも、買う気にはなりません。この程度のものなら、自作して安くできないか、ついでに屋根付きにできないかなど、妄想が湧き上がってきました。一発、自作してみるか。。。。ということで、図面を書いては消し、書いては消しを繰り返しながら、ようやく基本の図面が完成。側面図は下の様な絵になりました。四つのパーツで構成されていて、各々が蝶番で連結されます。ちょっと複雑ですが、完成後の写真を見れば凡そどんな構造か解ると思います。

ミキサーケース側面図    本体の上に上蓋があるのは当然ですが、その上に上蓋支えがあり、さらにその上に台があるのはちょっと変ですが、これは天地をひっくり返して使う時のパーツです(写真1、写真2参照)。

<使用方法1>
先ず上蓋の正面側を持ち上げて、支柱をかませると、写真3 になります。ミキサーはケース本体の中のままで使用します。蓋の最大開角度は 70度、支柱をかませた時の開角度は 63度になります。

<使用方法2>
次は、正面と背面を逆にし、上蓋の裏側中央に支柱をかませ、上蓋の表側下の桟を引き起こすと 写真4 になります。ミキサーは箱から出して、上蓋の表側で使用します。この時のミキサーの角度は 54度になります。

<使用方法3>
次は、正面側は手前のままケースの天地を逆にします。上蓋の背面側を持ち上げ、上蓋支えを起こします。上蓋支えの突起部(ネジくぎの頭)を上蓋の穴にはめこみます。次に本体の手前側を持ち上げて支柱をかませると 写真5 になります。ミキサーは上蓋の内側にセットして使用します。この時、上蓋の角度(ミキサーの角度)は 50度、上蓋と本体(屋根)の角度は 63度 になります。

写真1 正面
ミキサーケース写真1
   写真2 側面
ミキサーケース写真2
 
写真3 上蓋を開いた状態
ミキサーケース写真3
   写真4 上蓋をミキサー台にした状態
ミキサーケース写真4
 
 
写真5 上蓋内側をミキサー台にし、ケース本体を屋根にした状態
ミキサーケース写真5
    
いやー、我ながらよくやるよなーと自画自賛?しているのですが、いかがでしょうか。TPO に合せて 3通りの使い方ができるなんて素晴らしいと思うのですが。。。。

欠点としては、ちゃちな蝶番を多用しているので接合部の強度があまり高くないのと、持ち上げる時に一番底を持たないと中身がガラガラガシャンと落っこちる危険がります。紐でしっかり縛って持ち運ぶことと、他人には持ち運ばせないなどの注意が必要のようです。

<参考データ>
板材:12mm ベニヤ合板
内寸:476mm(W) x 371mm(D) x 100mm(H)
外寸:500mm(W) x 395mm(D) x 165mm(H)
支柱:50mm(w) x 415mm(H)
重量:4Kg

[2013.05.02 追記]
今年も、4月28日に行われた「草津宿場祭り」のイベントで音響を担当しました。会場には音響用のテントはなく、当日は晴天で直射日光が容赦なく機材に当たります。ミキサーは消費電力が少ないとはいえ、結構発熱するので直射日光はできるだけ避けたいところです。で、早速「写真5」の状態でミキサーケースを使用。台の角度も、屋根の角度も丁度いい設定で、ミキサー周りの配線もスムーズに作業できました。ということでこのミキサーケースの使用感はなかなかグッドでした。

ところで話は少しそれるのですが、今回ちょっとしたトラブルに遭遇しました。ワイヤレスマイクの一本目を調整し、二本目を調整しようとしたら、なにやらジャリジャリと大きなノイズが入ります。一週間前に全ての機材を接続して点検した時は何も問題はなかったのに、何が原因だ。。。とパニック状態に。。。イベント開始までもう時間はありません。とりあえずはワイヤレスマイクは一本だけでスタート。原因を確かめようと、演目と演目の隙間で色々試したのですがなかなか原因が判りません。

反省を込めて、その思考過程を振り返ります。まずは、ケーブルの配線が正しくできているかざっと目視チェック。特に異常はありません。次にに疑ったのは、BEHRINGER の機材の不調でした。ワイヤレスマイク用補助ミキサーに XENYX802、リミッター等パワーアンプへの出力管理・監視用に DEQ1024 を使っています。貧乏・素人PA としては仕方ない機材選択ですが、基本的に信頼感は低いので、まあ最初に疑うのは仕方ないのですが。。。。次に疑ったのが CLASSIC PRO のパワーアンプ。これもそんなに信頼感は高くありません。音響が必要ない演目の合間に、ワイヤレスマイクを YAMAHA MG82CX につなぎ替えたり、パワーアンプを CP1200 から予備の CP600 につなぎ替えたりしてみましたが、いずれも NG。うーん困った。。。あと考えられるとしたらコネクター・プラグ類の不調しかありません。しかしそこまでとっかえひっかえしている時間がとれません。うーん、どうしたものかと思案して、もう一度念のためにとプラグ・コネクター類がきっちり刺さっているかと確認。なんと、二本目のワイヤレスマイク用受信機に刺さっている XLRコネクター(メス)がきっちり奥まで入っていないではありませんか。この受信機、SHURE SVX4 ですが、XLRメスの固定フックが少し隠れてしまうので見にくいのです。今回は中途半端に刺さっていました。

反省点は、二点。プラグ・コネクター類の挿入は確実に奥まで行うこと。もう一つは、異常が起こった時のチェック順。機械を疑うのは一番最後ですね。まずは配線経路、次は結線(プラグ・コネクターの接続)、次はケーブル(断線・半田不良など)、最後に機械。まあ、トラブルの種類によりけりでしょうが、前もってテスト確認済であれば、この順序で疑ってみるのがよさそうです。

戻る

[夏祭り用カラオケ準備]

作成:2013年05月23日
追記:2013年07月21日

これまでカラオケを PA として引き受けるのは躊躇してきました。なにせ、高価な音源・ビデオをそろえるのは素人PA としてはとてもできるものではありません。曲数を増やしたり、最新の曲を取り入れるメンテナンスコストも多分馬鹿にできないでしょう。と思っていたのですが、今年の町内夏祭りの役員さんが言うには「小さな子供のいる若い世代は、やっぱりカラオケをやりたいようです。」と。。。。ふむー、町内夏祭りの音響を引き受ける者としては、若い世代の方達に大いに盛り上がってもらいたいし、なんとかその要望に応える方法はないものかと思案。ホームカラオケのジャンルの音源機材を利用したら低コストでできるかもしれないと、またぞろネット上の情報を調べまくりました。

選んだのは「うた自慢」という韓国製ホームカラオケセットで価格は2万5000円若。内蔵曲は 500曲、伴奏は 64音ポリフォニックMIDI を使っています。本物の楽器演奏ではないのでどこまで迫力ある音がだせるか?ではあるのですが、家庭用でこの価格だからしかたないでしょう。背景映像は、自然、3Dアニメ、ミュージックビデオの3種類の動画とそれらの自動選択が選べます。まあ、映像はあまり期待しないことにして、歌詞が鮮明に見やすく表示されれば十分でしょう。これに有線マイクが一本付属しています。

音源・ビデオの次に考えたのがビデオモニターです。家庭用テレビを使う手もあるのですが、大きなテレビの裏側を客席に向けるのは無粋だし、それにテレビの高さや角度の調整やらを考えると結構悩んでしまいます。で、選んだのはポータブルDVDプレーヤー。10インチ画面、AV入力端子付の中国製で価格は1万円若。丁度よいことに、画面を180度回転して折りたたみ、車の前部座席に吊るして後部座席で見れるように、ベルトの付いたケースまで付いていました。このケースをマイクスタンドに吊るしたら結構スマートなビデオモニターになりそうです。有り合わせの木端でマイクスタンドに取り付ける台を製作、そこにビデオモニターを吊るして置きます。高さ調整も角度調整も超簡単ですね。

ということで、音源・ビデオ、ビデオモニターとも結構低コストで手に入りました。この「うた自慢」を DVDプレーヤーと PA機材に繋いで、屋外イベント用カラオケセットを想定して仕立てたのが以下の写真です。

カラオケセット写真1    音源・ビデオ  :TKR301J/うた自慢(MEDIACOM)
ビデオモニター :GHV-PDV100K(GAUDI)
マイク     :SM58(SHURE)
ミキサー    :MG82CX(YAMAHA)
GEQ     :DEQ1024(BEHRINGER)
パワーアンプ  :CP600(CLASSIC PRO)

ビデオ信号はビデオモニターに接続。伴奏のオーディオ信号はミキサーのラインに接続。「うた自慢」本体にはマイク入力端子が2本あり、エコーが付加されるのですが、伴奏と音声をそれぞれミキサー側で調整したいので、マイクはミキサー側に接続します。ミキサーのメイン出力は GEQ経由でパワーアンプに接続しています。本番では、ミキサーのモニター音声出力をモニター用パワーアンプに出力し、モニター用SPに接続します。本当はモニター用にも GEQ出力を使いたいのですが、音量調整をパワーアンプで行うことになるので、ミキサー側で調整するために GEQ を経由しないモニター音声出力としました。

[2013年07月21日 追記]
上記を<案1>として、ハウリング対策を重視した場合、パワーアンプ1 への出力も GEQ経由の方が良さそうなので、やはりこの案も捨てきれず<案2>としました。ただし、この方式ではモニターSP の音量調整はパワーアンプ1 で行うことになります。

カラオケセット写真2   
<本番の想定接続経路>

うた自慢ビデオ━━ビデオモニター

<案1>                      ┏モニターSP
                         ┃
マイク━━━━ミキサー→モニター出力━━━━━━パワーアンプ1
        ┃│
うた自慢伴奏━━┛└─→メイン出力━━GEQ━━パワーアンプ2
                         ┃
                         ┗メインSP

<案2>                      ┏モニターSP
                         ┃
マイク━━━━ミキサー         ┏━━━パワーアンプ1
        ┃│          ┃
うた自慢伴奏━━┛└─→メイン出力━━GEQ━━パワーアンプ2
                         ┃
                         ┗メインSP

<ミキサー側の伴奏・音声調整>

マイク音声の調整:ゲイン、チャンネルレベルとも2時半
         コンプレッサーは通常より少し強めの 11時半
         3BAND EQ は、MID を少し上げて 1時半
         EFFECT SEND は標準の 1時
         EFFECT の種類は 4.REVERB ROOM2
         EFFECT の PARAMETER強度は 3時
                  EFFECT RETURN は標準の 3時
伴奏の入力調整 :マイク音声との音量バランスをとると概ね 1時〜2時
カラオケセット写真3    <結果>

音はかなりいい線いってますね。伴奏が MIDI の音とは言えなかなかのものです。マイク音声は MID を少し上げたので高域がはっきりしっかり出ています。低域は問題なし。EFFECT は 9.KARAOKE ECHO がありますが、それより 4.REVERB ROOM2 の方が自然で良さそうです。屋外での音の明瞭度を上げるには少し PARAMETER強度を下げてもいいかもしれません。更に残響を短めにしたければ 3.REVERV ROOM1 にするのも手ですね。実際歌って見て、かなり歌いやすい残響のかかり具合でした。まあ、お店のカラオケには負けるでしょうが、町内イベントなら十分いけそうです。江州音頭仲間にお願いして 100 程のホールで一度カラオケテストをやってもらって微調整すれば、我がカラオケシステムは完成です。ちなみに曲の追加は 18,000曲の中から 1曲 210円 で任意にサービスしてもらえるので、メンテナンスも安上がりなのがいいですね。

戻る

[2TR IN(TAPE IN)信号の処理方法について考える]

作成:2013年06月15日
修正:2013年09月16日

前述したように、ミキサーのメイン出力を GEQ(DEQ1204)に出力し、GEQ、FBD(自動ハウリング防止)、リミッター処理した信号を2台のパワーアンプに送る場合、1台のパワーアンプに対してはミキサー側で出力調整ができますが、2台目のパワーアンプに対してはミキサー側では独立した出力調整ができません。2台目のパワーアンプのボリュームで調整するしかないわけです。GEQ出力を再度別のミキサーに入力するか、アッテネーター機能のあるスプリッターなどの機材を経由する方法もあるのですが、これ以上機材は増やしたくないし、2台目のパワーアンプを触らずに既存ミキサーで調整する何かよい方法はないものかと思案。

ミキサーの 2TR IN(TAPE IN)入力をメイン出力・モニター出力に振り分ける機能を利用すると、うまくミキサー側で出力調整が可能なことが判りました。2TR IN信号のメイン出力・モニター出力振り分け機能は、機種によって考え方が異なるので、全てのミキサーに適用できるわけではありませんが、たまたま BEHRINGER XENYX802 の振り分け方式を使うと 2TR IN信号だけをモニター出力でき、かつメイン出力はメインミックス信号だけになることが判りました。これを使うと、本来のメインミックスはメイン出力から出力され、2TR IN信号はメインミックスとは無関係にモニター出力から出力できます。GEQ からの出力調整はメインSP用出力、モニターSP用出力それぞれ独立して可能となります。以下、その経路を簡単に記述します。

図1.
                ┌──────────────┐
                ↓              │
マイク入力(2) ライン入力(2) 2TR IN             │
  │      │      │              │
  └──────┼──────┘              │
              ┌─┴──┐                  │
       │XENYX802│                  │
       └─┬──┘                  │
         ├──(2TR IN TO MONITOR)──┐       │
        MAIN OUT           MONITOR OUT   │
         │              │       │
         └──────┐       ↓       │
                ↓     パワーアンプ1   │
マイク入力(4) ライン入力(1) RET IN    (サイドフィル用) │
  │      │      │              │
  └──────┼──────┘              │
       ┌─┴──┐                  │
       │ MG82CX │                  │
       └─┬──┘                  │
         ├─────┐               │
        MAIN OUT  PHONE OUT             │
         │     │               │
         │     ↓               │
         ↓    HEAD PHONE            │
       ┌─┴──┐                  │
       │DEQ1024 ├──────────────────┘
       └─┬──┘
         ↓
        パワーアンプ2
        (メインSP用)

この図では、XENYX802 は YAMAHA MG82CX の補助ミキサー、兼 GEQ出力をモニターSP用パワーアンプ1へ出力する際の音量調整に使用しています。メインミキサーは YAMAHA MG82CX で、メイン出力を GEQ(DEQ1024) に出力します。GEQ(DEQ1024) の2系統の出力は メインSP用パワーアンプ2と XENYX802 の 2TR IN に入力します。XENYX802 2TR IN に入力された信号は、2TR IN TO MONITOR を 選択することで MAIN OUT にはメインミックス信号だけ、MONITOR OUT には 2TR IN信号だけが振り分けられます。ふむ。。。。これはなかなかグッドアイデアですね。XENYX802 の 2TR IN信号の振り分け機能はこんな使い方を想定しているかどうか判りませんが、この機能のおかげで機材を増やさずに、2系統の GEQ出力をミキサー側で独立して調整することができました。

ちなみに、YAMAHA MG82CX でも 2TR IN入力を振り分ける機能がありますが、こちらは振り分け方が全く異なっています。2TR IN TO MONITOR を選ぶと 2TR IN信号はモニター出力にだけ送られますが、メインミックス信号がこれに加わってモニター出力されます。一方メイン出力の方はメインミックスだけの信号になります。このように XENYX802 と YAMAHA MG82CX では 2TR IN信号の振り分け方が全く異なるのは、オーバーダビング(録音済音声に合せて音声を重ね取りする)時の録音信号やモニター信号をどのように取り扱うかの考え方の違いによるものと思われます。私の場合はあまり重ね取り録音することはないのでミキサー選びではほとんど気にも留めなかった機能ですが、XENYX802 の振り分け機能がぴったり目的に合ったのはラッキーでした。

[任意のチャンネルをモニターするには] 2013年07月17日 追記

XENYX802 2TR IN TO MONITOR を利用したモニター取り出し方法の応用をもう一つ紹介します。

例えば江州音頭の場合、ボーカル(音頭)以外では太鼓や三味線の音もマイク取りします。この場合、ボーカルだけをモニター出しする方法はないかと思案。高価なミキサーならいくつも SEND OUT や GROUP OUT があって、複雑なモニター出しができますが、当方の機材はなにせ安価な YAMAHA MG82CX です。それでも EFFECT用の SEND OUT がひとつだけ付いているので、このSEND OUT を XENYX802 2TR IN TO MONITOR に送れば、任意のチャンネルをモニター出力できます。ちなみにモニターしたいチャンネルの個々の出力コントロールは FX CTR ボリュームで行えます。もちろんこの経路では、GEQ処理した信号は使えないのですが。。。。欲を言えばきりがないですね。

図2.
                ┌─────────────┐
                ↓             │
マイク入力(2) ライン入力(2) 2TR IN             │
  │      │      │             │
  └──────┼──────┘             │
              ┌─┴──┐                 │
       │XENYX802│                 │
       └─┬──┘                 │
         ├──(2TR IN TO MONITOR)──┐      │
        MAIN OUT           MONITOR OUT  │
         │              │      │
         └──────┐       ↓      │
                ↓     パワーアンプ1  │
マイク入力(4) ライン入力(1) RET IN    (モニターSP用) │
  │      │      │             │
  └──────┼──────┘             │
       ┌─┴──┐                 │
       │ MG82CX │                 │
       └─┬──┘                 │
         ├─────┬──────┐       │
        MAIN OUT  PHONE OUT  EFFECT SEND    │
         │     │      │       │
         │     ↓      └───────┘
         ↓    HEAD PHONE   
       ┌─┴──┐
       │DEQ1024 │
       └─┬──┘
         ↓
        パワーアンプ2
        (メインSP用)

[その後] 2013年07月21日 追記

機材を複数接続した場合、グランド(シールド)がループしていると(グランドループと云う)、ノイズが出やすくなると一般的に言われているようです。よく見ると

「図1.」では XENYX802−MG82CX−DEQ1024
         └────────┘
「図2.」では XENYX802−MG82CX
         └────┘
がループしています。室内での小音量テストではノイズは確認できませんが、環境によってはノイズ発生のリスクが高くなりそうです。アイデアは良かったのですが、この方式はできれば避けた方がよいかもしれません。まあ、いろいろ現場で試してみて採用可否を判断した方が良さそうです。ちなみに、ループしない接続方法は「図3.」のようになります。ただし、MG82CX の SEND OUT(ボーカル) をモニターするために、CLASSIC PRO CSP10P(パワードSP)を 1台追加しています。DEQ1024 → パワーアンプ1 → サイドフィル用SP の音量調整は結局パワーアンプ1 のボリュームで行うしかないですね。

図3.

マイク入力(2)         ライン入力(2)
  │             │
  └──────┬──────┘
              ┌─┴──┐
       │XENYX802│
       └─┬──┘
         │
        MAIN OUT
         │
         └──────┐
                ↓
マイク入力(4) ライン入力(1) RET IN
  │      │      │
  └──────┼──────┘
       ┌─┴──┐
       │ MG82CX │
       └─┬──┘
         ├─────┬──────┐
        MAIN OUT  PHONE OUT  EFFECT SEND
         │     │      │
         │     ↓      ↓
         ↓    HEAD PHONE  CSP10P(PwdSP)
       ┌─┴──┐       (ボーカルモニター)
       │DEQ1024 ├────┐
       └─┬──┘    │
         ↓       ↓
        パワーアンプ2  パワーアンプ1
        (メインSP用)   (サイドフィル用)

[更にその後] 2013年07月23日追記 / 2013年09月22日更新

さて、グランドループなるものがノイズの発生原因になるという話、少しネット上の情報を調べてみました。あまり多くはないのですが、以下の3つが参考になりそうです。

http://www.ceres.dti.ne.jp/~warnerg/SHOBI/TOSS/09/ground.htm
ここでは、全てがバランス接続のモデルで説明されています。グランドがループする場合、そのループのどれかの接続でシールドをオープン(切断)にすれば、信号は正しく伝送され、かつグランドループが解消されるとあります。ふむ。。。。一応納得。

http://stagesounds.blog74.fc2.com/blog-entry-127.html
ここも、バランス接続でのグランドループの話です。ループを形成するどれかの接続の IN側のシールドをオープンにすれば良いと書かれています。マイクケーブルをラインケーブルとして使う場合、このシールドオープンをやってしまうと、マイクケーブルとして使えなくなるとぼやいていますが、ふむ。。。。それもそうですね。

http://ameblo.jp/wanaka-gakkitai/entry-11146317875.html
こちらは、ミキサーとアンプ間の複数の接続がグランドループを形成し、ノイズが発生していることを確かめた事例。アンバランス接続のシールドをオープンにしたら、治ったという話です。

原理的にいえば、バランスであろうがアンバランスであろうが、グランドがループすれば、それはグランドループですよね。しかしひょっとすると、オールバランスとアンバランス混在ではノイズの発生のしやすさが違うのかもしれません。その辺の理屈はよく解りませんが、ともあれグランドループが形成されていれば、ノイズ障害のリスクがあると考えたほうが良さそうです。で、私もおそるおそる実験をやってみることにしました。

もともと「図1」「図2」ではグランドループしていてもノイズは発生していません。何故???。多分ですが、各機器の電源を同一の電源タップから取っているので、各器材のグランド電位が障害を起こす程の差ではないということかもしれません。まあそれはおいておくとして、「図3」の「MG82CX EFFECT SEND → CSP10P(Pwd)」を「図4」の「MG82CX EFFECT SEND → XENYX802 2TR IN TO MON − MON OUT → CSP10P(Pwd)」に変更してみました。「XENYX802 MAIN OUT → MG82CX LINE IN − EFFECT SEND → XENYX802 2TR IN」の接続経路はグランドループしています。ここで、「MG82CX EFFECT SEND → XENYX802 2TR IN」に入るアンバランスラインの入力側のシールドをオープンにしてみました。本当にこれで正常に音が出るのか、とんでもないノイズが出ないか、機器が壊れないかと不安はありましたが、確かめるしかないとやってしまいました。結果は、何事もなく正常に音が出ています。うむー。。。。理屈通りですね。

図4.
                ┌──────────────┐
                ↓(Shield Open)        │
マイク入力(2) ライン入力(2) 2TR IN              │
  │      │      │              │
  └──────┼──────┘              │
              ┌─┴──┐                  │
       │XENYX802│                  │
       └─┬──┘                  │
         ├──(2TR IN TO MONITOR)──┐       │
        MAIN OUT           MONITOR OUT   │
         │              │       │
         └──────┐       ↓       │
                ↓      CSP10P(Pwd)   │
マイク入力(4) ライン入力(1) RET IN   (ボーカルモニター) │
  │      │      │              │
  └──────┼──────┘              │
       ┌─┴──┐                  │
       │ MG82CX │                  │
       └─┬──┘                  │
         ├─────┬──────┐        │
        MAIN OUT  PHONE OUT  EFFECT SEND     │
         │     │      │        │
         │      ↓      └────────┘
         │    HEAD PHONE
         ↓
       ┌─┴──┐
       │DEQ1024 ├────┐
       └─┬──┘    │
         ↓       ↓
        パワーアンプ2  パワーアンプ1
        (メインSP用)   (サイドフィル用)

うーん、まあこれでグランドループの心配は解消されました。ちなみに「図4」では 3系統のスピーカー出力が調整できます。即ち、メインSP は MG82CX MAIN OUT とパワーアンプ2 を、サイドフィルはパワーアンプ1 を、ボーカルモニターは XENYX802 MONITOR OUT を使って調整します。安い機材でもここまで使い倒せば十分価値ありですね。

(2013.09.22) その後再考
せっかくグランドループを解消した 2TR IN 接続ができたのですが、実はサイドフィルとボーカルモニターへの出力経路は色々考えられ、ああでもない、こうでもないと迷ってしまいます。結論的には、標準とする経路はできるだけシンプルに、そしてバランス接続できるものは原則バランス接続にするということにしました。

[補足] 2013.07.25

ところで、XENYX802 の 2TR IN(TAPE IN) のノミナル(入出力の標準レベル)と最大入力レベルがちょっと気になりマニュアルを調べてみましたが、特に記載がありません。ただ、他の ミキサーからの入力も可能とあるので、多分ステレオライン入力と同じだろうと思います。ステレオライン入力は、最大レベルが +22dBu ですから、まず大丈夫ですね。XENYX802 のマニュアルでは入出力についてノミナルの記載が全くないのですが、常識的に +4dBu が暗黙の値であると思います。

一方、YAMAHA MG82CX では 2TR IN のノミナルは -10dBV、最大入力は +10dBV です。えーっ、dBV って dBu とどう違うの。。。。。
dBV は基準が 1V、一方 dBu は基準が 0.775V です。dBV は家庭用オーディオ機器で使われる単位、dBu は PA用機器で使われる単位です。で、その換算方法は????
dBV=20*LOG10(V) → V=POWER10(dBV/20) = 10の(dBV/20)乗
従って -10dBV は 10の(-10/20)乗 = 0.316V となります。同じく +10dBV は 10の(10/20)乗 = 3.16V です。これを dBu に変換すると
dBu=20*LOG10(V/0.775) ですから
0.316V は 20*LOG10(0.316/0.775) = -7.8dBu となります。同じく 3.16V は 20*LOG10(3.16/0.775) = +12.2dBu です。

つまり家庭用機器と PA用機器とでは、ノミナルが (+4)−(-7.8)=11.8dB の差があります。二種類の機器を接続する時にどんな問題が生じ得るかというと、ノミナル +4dBu の信号を、ミキサーのノミナル -10dBV で受ける時です。出力側が約12dB 高いわけですから当然入力側の最大入力をオーバーしてしまう可能性がありますね。もう一つの可能性は、ミキサー出力を家庭用アンプなどに接続する場合です。これも出力側のノミナルが入力側より約12dB 高いので最大入力をオーバーする可能性があります。もちろん出力側にレベルを調整するボリュームがあって、レベル調整ができれば問題は生じないわけですが。

ということで、今回の自問自答、行きつ戻りつしましたが色々と勉強になりました。。。。

戻る

[電源ケーブルについて]

作成:2013年08月16日
修正:2013年08月17日

8月8日は 2013びわ湖大花火大会でした。この日、自衛隊大津駐屯地では、花火を駐屯地内の湖岸から見られるように一般開放されます。例年のことですが、模擬店もたくさん出るし、花火に先だって江州音頭も行われます。で、今年は私共が江州音頭の音響を引き受けることになりました。もちろん音頭取りとしても出演するわけですが。。。。ということで、音響の設営を前日の8月7日に行いました。

会場のレイアウトの関係から長い電源ケーブルを櫓(中央演壇)まで引くことができず、携帯型発電機900W を2台準備していただきました。スピーカーは正面メインが EV-ZX4 2台、後方が CLASSIC PRO CSP10 2台、モニターが CLASSIC PRO CSP10P(パワード) 1台という構成です。今までやった中では私的には一番大規模なわけですが、出音テストではなかなかしっかりした音が出ていました。まあこれなら江州音頭を十分盛り上げられると担当の自衛官殿も納得されていました。

ところがです、肝心の当日、正にその時間になって、激しい雷雨に見舞われました。一旦止むかに見えた雨が二度、三度と襲来。結局今年は江州音頭は取りやめとなった次第です。出演を予定していた太鼓演奏の方やエレキ奏者の方、踊り手さん、音頭取りもみながっかり。それでも花火大会はなんとか決行されたので、湖岸から花火を満喫できたのはせめての慰めでした。

で。。。。随分前置きが長くなりましたが、今回のテーマは電源ケーブルについてです。次のイベントは8月24日の町内夏祭り。それに備えて機材やケーブル類の点検をやっていて、ふと電源ケーブルの容量が気になりチェックしてみると、何やら容量が足りないような。ふむー、今までこれでやって来て何事もなかったのでつい見逃していたようです。というかあまり気にしていなかったのですが。。。。

今まではイベント開催者側で準備してもらう電源ブレーカーから 10m + 10m の電源ケーブル(丸型)で受電していたのですが、チェックしてみると、1本は導体太さが 0.75mmSQ(平方ミリ)、1本は 1.25mmSQ となっています。これで 15A の容量が確保できるのかと、いつものようにネットで検索すると、うーん。。。。電線(ケーブル)の規格ってものすごく複雑なのですね。で、少し整理してみました。参考にしたサイトは下記です。

1. 電線(ケーブル)の激安販売 -電材堂

2. 電線・ケーブルの許容電流値について(静岡理工大学/電力変換装置研究室)

3. 宮地電機株式会社 【技術資料(電線)】

4. 電設資材ガイド2013〜2014 - 8_01.pdf(古川エレコム)

5. untitled-1005P47_P48.pdf(KHD ELECTONICS Co.,Ltd)

身近にある代表的な電線(ケーブル)の種類は、「1.」が参考になります。

VVF 600V ビニル絶縁ケーブル
住宅の屋内配線、クーラー用配線などに使用されるものです。導体は撚り線ではなく単線なのでケーブルに弾性がなく曲げたら曲がりっぱなしです。
 
VCTF ビニルキャブタイヤ丸形コード
屋内で使用する 300V以下の小型電気器具の電源コードとして使用されます。掃除機の電源コードなど。被覆材は塩化ビニル。
 
VCTFK ビニルキャブタイヤ長円形コード
持ち運び又は移動の少ない 300V以下の小型電気器具の電源コードに使用されています。テーブルタップ付の電源コードなど。
 
VCT 600V キャブタイヤケーブル
600V以下または直流 750V以下の移動用電気機器の電源回路や各種設備の制御用回路等の配線に使用されます。VCTF と同様被覆材は塩化ビニルの丸型ケーブル。VCTF よりも被膜が厚く、屋外や移動用として使用されます。ちなみにキャブタイヤケーブル(Cabtyre cable or Cabtire cable)とは作業現場などにおいて通電状態のまま移動可能な電線のこと。
 
VFF ビニル平形コード
交流 300V以下のラジオ、テレビ、ビデオ、電気洗濯機、電気スタンド等の屋内で使用する小型の電気器具用のコードとして使用されます。

長尺で屋外で引き回したり、巻きなおしたりして使う電源ケーブルなので、種類としては丸型断面の VCTF か更に被覆の厚い VCT を使うとして、15A の容量を確保するには導体太さがどれほど必要かを調べてみました。次の表は、各種ケーブルの導体太さ毎の許容電流値をまとめたものです。資料によって許容値が異なるのは、よく解りませんが、撚り線材の構成や、被覆材の厚みなどの違いがあるのかもしれません。

─────────────────────────────────
種類    導体太さ          許容電流値
─────────────────────────────────
          資料「2.」 資料「3.」 資料「4.」 資料「5.」
─────────────────────────────────
VVF    1.2 mm    ---     ---     12A     ---
     1.6 mm    18A     18A     18A     ---
VCTF   0.75mmSQ   7A     5.9A    ---     7A
     1.25mmSQ   12A     10A     ---     12A
     2.0 mmSQ   17A     14.2A    ---     17A
VCTFK   0.75mmSQ   ---     ---     ---     7A
     1.25mmSQ   ---     ---     ---     12A
     2.0 mmSQ   ---     ---     ---     17A
VCT    0.75mmSQ   ---     12A     12A     ---
     1.25mmSQ   ---     16A     16A     ---
     2.0 mmSQ   ---     22A     22A     ---
VFF    0.75mmSQ   ---     ---     ---     7A
     1.25mmSQ   ---     ---     ---     12A
     2.0 mmSQ   ---     ---     ---     17A

丸型断面で 15A の許容電流を確保できるのは、VCTF 2.0mmSQ、VCT 1.25mmSQ あたりですね。過剰スペックかもしれませんが、ケーブルの耐久性など更に安全性を高くするなら VCT 2.0mmSQ あたりが該当します。ということで、DIY を物色したら、VCT 1.25mmSQ 10m コンセント付で 約1,000円、VCT 2.0mmSQ 10m コンセント付が 約1,750円でした。いずれも容量表示は 100V 15A 1500W ですが、VCT 2.0mmSQ の方には「極太」と表示されていました。ケーブルは床や地面に這わせることもあり、さらに平気で踏みつける心無い人も多いので、VCT 2.0mmSQ を選択しました。ケーブルの外径は約10mm ありますが太い割に柔らかいので取扱いも容易ですね。

ちなみに、私が使ってきたケーブルは、どうも VCTF か VCT のようです。仮に 0.75mmSQ のケーブルが VCT だとしても、許容電流値は 12A ですからアウトですね。知らなかったとは言え、こんな容量のコードを平気で使っていたのですから、危ない危ない。。。。

 

[平太鼓(1.4尺)の皮張替と台座製作]

作成:2013年10月31日

皮の張替顛末

今年の夏の町内夏祭り(地蔵盆)でも、恒例の江州音頭を行いました。今年は、音頭取が7名、一人当たり持ち時間はわずか4分でしたが、それなりの「のり」で、50〜60人の踊り子さんも気持ちよく、楽しく踊ってくれました。とまあ、結果は良かったのですが、どうも太鼓の音がかなり劣悪になっていることに気づきました。この時期はだいたい夕立があったり、雨が降っていなくても湿気が高いので太鼓の音は響きにくくなります。どうも私の平太鼓(1.4尺)は限界を超えて響きが悪くなっていて、「ドーン」ではなく「ドテ、ドテ」という音しかでない状態でした。秋口に入ると何とか我慢できる音にはなったのですが、肝心の一番大事な時に響かない太鼓では意味がありません。で、皮の張替を検討しました。

そもそもこの太鼓は、某大手の低価格和太鼓販売会社(埼玉県にあるXX工芸)で購入したものでしたので、早速皮の張替を問い合わせたところ、平太鼓の場合は、皮の張替は請け負わないとのこと。この太鼓は中国工場製造で、国内工場では平太鼓の皮張替ができないということのようです。ちなみに長胴の太鼓は皮張替が国内工場でもできるそうです。うーん、ちょっと納得いかない理由なのですが、まあ相手ができないというものは頼みようがありません。

しかたなく、国内の太鼓屋さんをネットで物色してみました。古くから和太鼓を作っていて、品質に信頼感が有りそうな製造・販売店を探してみると、結構ありますね。店の名前は書きませんが、京都市、石川県白山市、東京浅草、福島県会津など、概ね古くから和太鼓文化を持った地域に所在するお店が候補にあがってきました。製品価格や皮張替費用などがきっちり表示されていて、価格も飛びぬけて高くも安くもないお店を一応選択しましたが、最終的には、太鼓を持ち込んで皮の張り具合や胴材のチェックをしてもらえる店ということで、京都市にある太鼓屋さんを選びました。

お店の名前は「三浦太幸堂」さん、住所は中京区醒ヶ井通六角下ル越後突抜町。うーん、京都市の町名はほんとに奇妙ですね。「醒ヶ井」は滋賀県にある地名ですね。倭健命が伊吹山の荒ぶる神に惑わされて山を下りた時、そこの清水を飲んで正気に戻ったという伝説のある地です。そして越後突抜町、越後は新潟の地名ですね。どうして、滋賀県の地名が通りの名になり、新潟の地名が町名になっているんだろう? お店で訊いてみようと思っていましたが、結局訊き忘れました。

京都駅からタクシーに乗って太鼓を持ち込みました。お店の間口はそんなに広くはありませんが、のれんが懸っていていかにも京都の古くからあるお店という風情です。中に入ると皮張替済みの大きな長胴太鼓が3台ほど置いてありました。奥からご主人が出てきて、早速持ち込んだ太鼓を見てくれました。響きが悪い原因が皮の張り具合だけなのか、胴にも原因があるのか知りたいところなので、皮を剥がしていいので胴を調べて欲しいとお願いすると、早速その場で鋲を抜き皮を取って胴のチェックをしてくれました。お店には高価な修理費用でもないのに(私にはかなり高価なのですが)、よくやってくれるものです。小一時間、胴の評価や修理方法を説明していただき、その上、京都駅まで店の車で送ってくれたのには感謝、感謝でした。

胴を検分した結果ですが、胴口に竹の補強が入っていました。日本製では見たことがないそうです。これは胴の乾燥不足による収縮を防ぐためのものではないかという意見でした。ということは胴が幾分縮んで皮の張りが悪くなっている可能性があります。もう一つ、胴口部分の厚みが25mm程もあり、これが皮の振動減衰を早めるとのこと。つまり振動する皮が胴口内側に接触すため響きにくくなるとのこと。修理方法は、「胴口部分を斜めに削って、皮に接触する部分を半分程度に薄くする」のと「胴口と胴内部に樹脂を塗布して強度を上げると同時に収縮しにくくする」というものです。これで皮をしっかり張れば、いい響きになりますとのこと。うーん、元の太鼓の価格よりも高い皮張替費用ですが、納得して依頼しました。

出来上がってきた太鼓の音は驚くほどよく響きます。特に高音の余韻は素晴らしいですね。皮がなじんでくれば低い音の響きもよく出るようになると思います。それに修理前の胴の写真と削りを入れた後の胴の写真まで付けてくれていて、安心と信頼を大事にするお店の姿勢に関心しました。

台座製作

平太鼓(1.4尺)には、購入時にX型の台座がついていました。しかし、この台座に直接太鼓を乗せると裏面の皮が台座の受け(赤いフェルト)に直接接触します。本来平太鼓は水平または少し傾斜した状態で吊るすか、垂直に吊るして使用するものです(そのための吊り金具が三か所付いています)。打面の反対側と言えども皮が台受けに接触すれば響きが悪くなります。そこで、このX型台座に乗せて太鼓を少し斜めに吊るす吊り台を作成しました。当初は3本の支柱が一体になったものを作って2年程使ってきましたが、どうも嵩張って持ち運びに不便です。そこで、このプロトモデルを前方部分(支柱2本の部分)と手前部分(支柱1本と挿入用補強桟)に分割して、組立式の吊り台に改造しました。

下の図が改造前のプロトタイプと改造後の図面です。改造前の状態から前方の支柱2本部分と手前の支柱1本部分(補強桟含む)に切り離します。更に両サイドの補強桟を切り取り、新たに挿入用補強桟をセンター支柱桟の両側にくっつけます。新たにくっつけたこの2本の挿入桟は少し長めにしてあり、前方部分の空洞部に挿入します。図面では前方部分と手前部分のつなぎ構造が判りにくいかもしれませんが、次の写真も見てもらえば凡そ推測してもらえると思います。

改造前
太鼓台図面_プロト
改造後
太鼓台図面_改造後
改造後上面写真(挿入前)
太鼓台_上面写真1  
 
改造後上面写真(挿入時)
太鼓台_上面写真2
 
改造後上面写真(X型台+吊り台)
太鼓台_上面写真3  
 
改造後側面写真(X型台+吊り台)
太鼓台_側面写真
 
改造後全体写真(X型台+吊り台+太鼓)
太鼓台_全体写真
 
手前のセンター支柱部分(挿入桟含む)は殆ど緩みなく、かつスムースに前方部分に挿入できるので、全体としてしっかりした吊り台になりました。強度も十分です。この吊り台は X型台座に乗せて使う以外に、会議机などの上に置いて使うこともでき大変便利です。それに、小さな車に積み込む時は二つに分離できるのでスペース効率がよくなり、うれしいですね。うーん。。。。我ながらよくできているとまたまた自画自賛。音の方は吊り太鼓ですから、修理した効果とあいまってとてもよく響きます。満足。満足。。。。

戻る

counter1counter2counter3counter4counter5counter6

|Home|江州音頭とPA-Home-|
 
Valid XHTML 1.1 Valid CSS!