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江州音頭とPA

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項目

gp02-01 [PA機材の消費電力と電源を考える]
gp02-02 [Electro-Voice ZX4 導入検討]
gp02-03 [PA用スピーカーはホームオーディオに使えるか]
gp02-04 [その後]
gp02-05 [BEHRINGER DEQ1024]

 

[PA機材の消費電力と電源を考える]

作成:2012年08月11日

PA機材もかなり揃ってきたので、この夏は町内夏祭りの音響を引き受けることになりました。これまではメインSP用のパワーアンプ CLASSIC PRO CP1200(8Ω 450W x 2)一台だけの使用でしたが、今回はモニターSP用パワーアンプ CP600(8Ω 200W x 2 )を追加して2台のパワーアンプを使う予定です。そこでどのように電源を確保すればいいのか気になるところです。ブレーカー容量、ブレーカーから電源側コンセントまでの配線、電源側コンセントから受電する機材用電源タップの種類などについて調べてみました。

近所の電気工事屋さんに聞いてみると、最近の屋内配線のブレーカーは大抵 125V 20A だそうです。イベント用の屋外配線のブレーカーも同じ容量だそうです。とすると一本のブレーカーから使用できる電力は最大 2,000W となります。ブレーカーから電源側コンセントまでの配線は電気工事士の資格がないとできないことなのですが、20A の規格の線材を使っていても、電源側コンセント(通常、屋内なら壁コンセント)は通常 125V 15A(2P 接地なし)規格なので、使用できる電力は最大で 1,500W ということになります。通常市販されている電源タップはすべてこの規格です。125V 20A 規格の電源タップがないかと調べてみたら、あるにはありました。アメリカン電機 3213NT-L5 ダブルタップ 引掛形×2(20A 接地形2P 125V)です。しかしこれに線材を配線するには電気工事士の資格が必要ですし、仮にできたとしても機材側のプラグ(2P 接地なし)では受電できません。結局、一般に使用できる電力は 1,500W が最大であるということになります。ちなみに電源タップとプラグの種類については以下のリンクが参考になりました。

OAタップ(マルチタップ) /コンセントバー・シリーズ
秋葉原の電線・ケーブル・配線器具の専門店 九州電気株式会社

知らなかったのですが、電源タップとプラグの規格というのはいっぱいあるのですね。まあこれは電気工事士が扱う世界なので、素人が手を出すものではありません。ということで、特殊な工事をしない限り通常の電源環境で一本の電源で使用できるのは最大 1,500W というのが結論です。

次に必要なのは PA機材の消費電力を推定することです。電力消費の大物はパワーアンプ 2台です。後はミキサー 2台、ワイヤレスマイク受信機、CDラジカセですから大した消費電力ではありません。パワーアンプ以外は全部合わせても 60W 未満です。

そこで、パワーアンプの消費電力をどうやって推定するかです。意外とネット上には情報がなくて、唯一こちらにありました。

オーディオ ABC(第5章 アンプの出力の研究)

結論は、一般的にパワーアンプの消費電力は、出力*(1/効率)+(出力0時の消費電力)だそうです。ここで (1/効率) はハイパワーアンプで 2 程度、(出力0時の消費電力) は 100W〜200Wだそうです。一応この情報を信用して計算すると、消費電力は、CP1200 のフル出力で (450+450)*2+200=2,000W 程度、CP600 のフル出力で (200+200)*2+100=900W 程度になります。

次に消費電力についてメーカーの仕様書のデータはどうなっているかを見てみました。CP1200 は 580W、CP600 は 215W となっています。出力条件が書かれていないので、上述の経験式から逆算すると、それぞれ 95W x 2、29W x 2 程度の出力条件となります。これは各々フル出力の 21%(約1/5)、15%(約1/7)の出力になります。一方 YAMAHA のパワーアンプの仕様書を見ると、CP1200 と同クラスの P3500S では、最大出力 350W x 2(8Ω), 450W x 2(4Ω)、消費電力 450W(1/8出力4Ωピンクノイズ)となっています。前述の経験式で計算すると、(900/8)*2+200=425W ですから、結構この経験式は当たっているようです。仕様書に書かれている消費電力は、メーカーによっても異なるのでしょうが概ねフル出力の 1/5〜1/8 程度の出力で測定した値ということになりますが、この 1/5〜1/8 という出力は何を意味しているのでしょうか。音楽の場合、音の大きさは大きく変化します。それを平均すると、最大値の 1/5〜1/8 程度になるという経験値を前提に、平均レベルでの出力に対する消費電力を測定しているのではないかと思われます。いずれにしても、前述の経験式は大きくははずれていないようです。

次に、スピーカーの効率、パワーアンプの出力、距離、音圧レベルの関係式から必要な出力を推定し、それを基に消費電力を計算してみます。スピーカから D(m) 離れた場所での音圧レベル(dB)は、以下の式で表されます。

音圧レベル(dB) = SP効率(dB/W・m)+10*LOG10(P/D^2)
P:パワーアンプの出力(W)
D:スピーカらの距離(m)

メインスピーカーは効率が 98dB/W・m なので、200W の出力なら 15m で 98+10*LOG(200/15^2)=97dB、20m で 98+10*LOG(200/20^2)=95dB ですから、江州音頭の音圧レベルとしては、200W 出力で多分十分ではないかと思われます。ということは、(200+200)*2+200=1,000W が実用上の消費電力の最大値と推定されます。一方モニタースピーカーは、効率が 94dB/W・m、余裕を見て演者までの距離を 5m、必要音圧レベル 98dB として、必要出力を計算すると、
98=94+10*LOG10(P/5^2)
LOG10(P/25)=(98-94)/10=0.4
P/25=10^0.4=2.5
P=63W
従って消費電力は (63+63)*2+100=352W となります。

2台のパワーアンプの消費電力は 1,000+352=1,352W、これに周辺機器の消費電力 60W を加えると、実用上の最大消費電力は 1,412W となります。周辺機器は低電圧・微弱電流を扱うので、同じケーブルから電源を取ることは好ましくないのですが、20Aブレーカーの電源なら、ブレーカーが落ちずになんとか一本の電源で賄うことができそうですね。さらにモニタースピーカーを使わなければかなり安全ですね。これまでの実績ではモニタースピーカー・アンプなしでは全く問題なかったので、一応その裏付けが取れました。

今回の町内夏祭りではモニタースピーカー・アンプを使用するので、安全のために電源は二本貰うことにしました。しかしいつでも、どこでも電源が二本確保できるとは限らないので、今後のことを考えるとやはり消費電力は計っておきたいところです。そこで、コストをかけずに消費電力を計る方法はないかと調べてみると、これがちょうどよい物がありました。サンワサプライの 700-TP1052DW という 5口の電源タップです。消費電力が液晶モニターにデジタル表示されます。価格は 2,280円。早速購入しました。物はこんな感じです。

電源タップ写真    測定は本番でやるとして、早速試しに扇風機、ノートパソコン、D級デジタルアンプ(TP22)、40型液晶テレビなど頻繁に使う電気製品の消費電力を計ってみました。意外だったのは、ノートパソコンが 17W〜37W で発熱から想像したより低消費でした。もう一つは40型液晶テレビで 170W〜200W とかなり電力を消費します。女房がテレビをつけっぱなしで寝てしまうことが多いので、数値を示して厳重に警告を出した次第です。

[2012.08.21 追記]

8月19日(土) 夏祭り本番が無事終わりました。心配した電源容量の問題は思った程心配することはなかったようです。500屐600 程の公園で、音源は、ボーカル(司会、歌、江州音頭)、CD、テープなどでしたが、端まで十分音が届く音量レベルで消費電力を測定しましたが、最大でも 300〜400W 程度でした。アイドリング時の消費電力は、CP1200 と CP600 を合わせても 100W もなかったので、結構 CLASSIC PRO のパワーアンプは低消費電力のように思います。まあこれなら 15A の電源ケーブル一本でも余裕ですね。今後のイベントでの電源容量の目安が得られたので一安心とういうところです。

電源問題は全く問題なかったのですが、ひとつ気がかりな点がありました。当日は、イベント中にかなりの雷雨がありました。音響機材はもちろんテントの中に置いています。スピーカーはテント外ですので、大きなビニール袋をかぶせ、ケーブル類の接続部分には雨滴がかからないないように十分な雨対策を施しました。音をとぎらせるような問題は無かったのですか、稲光が出ていないのに、突然ボーンという音が何度かスピーカーから出ました。一瞬スピーカーが飛んだのかと驚きましたが、何事もなくそのまま音は正常に出ています。原因が不明で、今まで経験したことのない現象でした。

ネット情報を調べてみると雷が近くで鳴っていなくても、誘導雷サージという現象で高電圧が電線〜電源ケーブルを通して広範囲に電気機器に伝わるのだそうです。ひょっとするとこの現象だったのかもしれません。そう言えば、スピーカーケーブルを高所に這わせるために、高所に配線した電源ケーブルに沿わせて引っ張っていたことも関係していたかもしれません。それ以上のことは何とも言えませんが、雷雨が通り過ぎた後、雷がなっていなくてもも電源には要注意ですね。

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[Electro-Voice ZX4 導入検討]

作成:2012年10月07日
追記:2012年10月21日

町内夏祭りも無事終わりましたが、その後9月上旬、滋賀県江州音頭普及会と大津江州音頭保存会が中心となって浜大津明日都で開催された、ちょっと時期遅れの江州音頭総踊りでPAを担当しました。もちろん私も音頭取の一人として出演もしたわけですが。。。。

そして9月下旬、今度は地元小学校の運動会で700人を超える小学生の踊り手を相手に音頭を取りました。ここでは、有線マイク3本(音頭、お囃子、太鼓)とワイヤレスヘッドセットマイク2本(音頭、踊りのリーダー用)、ミキサーなどを持参し、そのミキサーから、学校の放送用ミキサーにライン出力するという方法をとりました。また広いグランドでの音頭なので、音頭取用にモニターSPを使うことにしました。持参したミキサーのモニター出力⇒パワーアンプ(CLASSIC PRO CP600)⇒スピーカー(CLASSIC PRO CSP10)という構成です。音響の方はこれでかなりうまくいけたと思います。ですが、音頭の方はちょっと気合が入り過ぎたのか、音程が普段より少し高くなり、約10分間の持ち時間の後半では高い声が出にくくなってしまって、苦労しました。気合が入って声が高くなるのは、時たまあることですが、まだまだ修行が足りないと反省しきりです。

で。。。。PAの話しに戻りますが、運動場でケーブルを引き回したり、スピーカーを転がしたりすると、後が大変なんですね。細かい砂が機材に付いて、それを丁寧にふき取ったり、コネクターの内部を掃除をしたりと、結構手間がかかるわけですが、こんな時にスピーカー筐体がプラスチック製だと、キズを付けたり汚したりする心配もあまりないし、濡れ雑巾で拭くだけで綺麗になるのはすごく精神的に楽ですね。すっかり CLASSIC PRO CSP10 の取り扱いやすさが気に入ってしまいました。

翻って考えると、メインSP の JBL JRX115 の方は、改造していて重量が多分 29Kg はある重量級で、カーペット仕上げのためゴミやほこりが付きやすく、その上家の中の置き場所がカウンターの下なので出し入れ時のケーブル始末やら横持作業がこれまた大変なのです。音質の方もホームユース用に改造しているので、果たしてPA用として本来の能力が100%発揮できているのか疑問だし、過大入力防止ランプも切り取ってしまっています。いずれはPA専用のメインスピーカーが必要だとは思っていたのですが、この際プラスチック筐体で、できるだけ軽く、価格もそこそこのPAスピーカーはないかと検討を始めました。

まあ、機材選びは色々な制約条件との妥協でもあるわけですが、こだわり(15インチ、できればプラスチック筐体)、サイズ(車に積める)、重量(一人で運べ、スタンドにセットできる)、音質(評判がよい)、価格(上限は???ですが、できるだけ安価)などを重視すると、これしかないかという答が出てきました。結論は表題の通り、Electro-Voice ZX4 です。で。。。。まあ、その思考過程をちょっと書いてみます(当事者以外まったく面白くない話ですが、しばらくご辛抱ください)。

15インチウーハーにこだわらなければ、候補は CLASSIC PRO CSP12 か EV SX300 です。価格重視なら CSP12、音質重視なら SX300 ですが、せっかくPA専用SPを買うのなら思い切って SX300 を選ぶのが後悔しない選択でしょうね。しかしここは15インチウーハーにこだわりました。15インチウーハーの候補は、CLASSIC PRO CSP15、JBL MRX515、EV ELX115、EV ZX4、EV ZX5-90 あたりです。そこでまずはサイズの制約です。私の車(マツダ ベリーサ)に積めるサイズの限界は、JBL JRX115 のサイズです。幅・奥行がこれより数ミリ大きくてもうまく積めません。この車には、江州音頭の太鼓とPA機材一式を全部積むので、積載効率重視でメインSPの置き場所やその他機材の置き場所が決まっていて、大きさの制約は特に大事なのです(もう少し大きな車を買っておけば良かったのでしょうが、後悔先に立たずです)。

CLASSIC PRO CSP15 は、低価格が魅力的ですが、重量、サイズとも不合格です。次の JBL MRX515 もサイズが不合格で選択肢から外れました。MRX515 は価格は若干高いですが、重量も軽く、サイズが範囲に入っていれば、プラスチック筐体は妥協して、これを選んだかもしれないのですが。。。。

残るは EV ELX115、EV ZX4、EV ZX5-90 になりました。ここでの判断基準は、価格、音質の評価、筐体(プラスチック)です。EV ELX115 は低価格、木製筐体、音質の評価は悪くはないが相対的に低く、EV ZX5-90 は一番高価格、音質の評判は良、EV ZX4 は 価格、音質の評価とも中庸です。読者のみなさんならどれを選ぶでしょうか。お金がたっぷりあればやっぱり EV ZX5-90 でしょうね。お金がないので一番安いのを選べば EV ELX115 ですかね。お金はあんまりないけど、やっぱり音質とプラスチック筐体にこだわる私としては、EV ZX4 を選びました。重量も 20.2Kg と一番軽い。それにその他の機材との品質バランスも考慮すると、スピーカーだけ飛びぬけて高品質でもあまり意味がなさそうだし。。。。ZX4 を2本買うと11万円若の出費です。今は超円高なので輸入物は買い時だと自分に言い聞かせて、今日発注してしまいました。

ところで、Electro-Voice のPAスピーカーで一番知られている SX300 についてですが、このスピーカー、大抵のイベントでお目にかかります。かなり高音がきつい感じですが、その分音が遠くまで明瞭に届くのと、プラスチック筐体で驚くほど軽くできているので、PA業界では定番SPと評価されています。私の印象では、SX300 の音はあまり好きではありませんし、いい音だとも思いません。ZX4 がもう少し優しい音で、広く、遠く、明瞭に音声が伝わるスピーカーであってくれると大変ありがたいのですが、まあそれはこれからのお楽しみということにします。

[2012年10月13日 追記] やってきました EV ZX4 !!

今日、EV ZX4 が届きました。早速開梱、取り出そうと持ち上げてみるとかなり軽いです。JRX115改の 29Kg と比べたら相当楽です。ハンドルが横置きの片側しかないので、片手持ちになります。これを二階の書斎に持ち上げないといけないのですが、縦に抱きかかえるようにして膝の上あたりまで持ち上げるとかなり安定して持てます。一層安全に二階に運ぶのに、旅行用スーツケースのベルトをハンドルに通して筐体に巻きつけ、相撲の回しを取るように抱きかかえました。これで安定した姿勢でかなり楽に二階に上げることができました。下ろす時も多分同じ要領でできそうですね。

置き場所は下の写真の通りでここしかありません。CLASSIC PRO CSP10 と台にしていた PIONEER S-X4 を別室に移動して、その跡にデーンと居座りました。全体に丸みのあるスタイルなので、あまり違和感なく収まっています。ちょっと横幅が広くなっていますが。。。。アンプは TOPPING TP22 を手元に置いています。SPケーブルは 5m の電気配線用コードで、スピコンを取り付けています。内側に置いた Z600-SAF80AMG の入力端子には、スピコン(レセプタクル/メス)を取り付けたので、スピーカー切り替えはスピコンで簡単に行うことができます。これでしばらくは ZX4 でエージングを兼ねて音楽を聞くことにしました。

EV ZX4写真

まずは、低音テスト用のサインウェーブ信号を入力してみました。60Hz までは音圧はあまり下がらず、50Hz でぐっと下がります。40Hz はさらに下がりますが聞こえる範囲ですね。30Hz はかすかに空気が揺れる程度で再生は無理です。次に、かたっぱしからクラシック物を再生してみました。バイオリン、チェロの高音、ハープシコードなどの高音の繊細さが結構いけてます。周波数特性が 60Hz〜20KHz(-3dB)、42Hz〜20KHz(-10dB) というカタログデータ通りの印象です。トランぺット、トロンボーンなどの金管はホーンの得意とするところなので問題なし。中〜低域にかけては 15インチウーハーの一番得意領域なので、しっかりした厚みのある音が出ています。ピアノの低音絃の響きも合格です。男性ボーカルは厚過ぎずすっきりした感じです。低域は宣伝通りタイトでしっかりした音が出ていて、こもりやボンツキは感じられません。

全体のバランスは素直で、PAスピーカーとしてはおとなしめです。シャリシャリ、キャンキャン鳴ることもありません。8畳程度の狭い部屋でオーケストラのトゥティーを聞くとやや低音側にバランスが寄っていますが、私好みのドーン・カーン・キーンに近いです。これならクラシックも OK ですね。まあ以上は PA環境に比べてアンプも含めて小音量環境での感想なので、これが広い屋内会場や屋外での大出力PA用アンプの環境では低域・高域のバランスも良くなるだろうし、PA本番でどこまでこの能力が発揮されるか楽しみです。

[2012年10月21日 追記] その後

その後も毎日 NHK-FMのインターネットラジオなどで音楽を聞いています。やっぱりこの ZX4、小音量条件とは言え、PAスピーカーにしてはおとなしい音です。なにげなく下の周波数特性チャートを見ていて気が付いたのですが、2KHz〜3KHzのあたりに -5dB 程度の大きな谷があります。ふむー、これかもしれないと思い、TOPPING TP22 の前に BEHRINGER XENYX802 を挿入し、MIDレンジ(2.5KHz)を 6dB 程持ち上げてみました。見違える?(聞き違える?)ように音に元気が出てきました。こっちの方が PAスピーカーらしいですね。うんうん、これなら PA本番で元気な音が欲しい時は、この手が使えると納得し、ちょっと安心したところです。とりあえず部屋で使うには、曲種や気分で、MIDレンジを調整してやれば好みのバランスが得られそうですね。

<EV ZX4 資料より引用>
EV ZX4周波数特性

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[PA用スピーカーはホームオーディオに使えるか]

作成:2012年10月23日

35年も前にそろえたホームオーディオ(昔はステレオと言いました)が壊れて、新しいオーディオを導入したのが4年前。昔のように大きいスピーカーにこだわると、適当な価格では PAスピーカーしかない最近のオーディオ界、無謀にも JBL の一番安い PA用スピーカー(JRX115)を購入していまいました。音楽を心地よく聞く道具としはやっぱりこのスピーカーは適していないと判って、なんとかかんとか改造して、スーパーツイターやらサブウーハーを追加してやっと気に入った音が得られるようになりました。そもそもこれが新しい私のオーディオ趣味の始まりになったわけですが、それが高じて PCオーディオやら PAオーディオにも手を染める羽目になってしまいました。まあ、高級品志向ではなく安物ばかりの道具立てではあるのですが。。。。

そして、PA専用のスピーカーということで EV ZX4(JRX115 よりかは相当ましなスピーカーのはず)を購入し、慣らし運転のために 8畳程度の部屋に無理やり置いて「ながら聴き」をしているわけですが、やっぱり PA用スピーカーをそのまま普通にホームオーディオに使うというのは、あまりいい選択ではないように思うこの頃です。と言っても全く使えないわけではないのですが、何か欠けているものがあるのです。感覚的にいうと、音に心地よさが足りないというか味気ないというか、音の美しさがどこか不足しているように思います。なぜなのか? EV ZX4 の周波数特性を見ると、決して悪くはないのに。。。。

でまあ、素人考えで考察(と言う程理論的では全くないのですが)してみました。そんなこと当たり前じゃないかと言われそうですが、根本的に想定された使用環境が違います。一方は普通の家庭の部屋、一方はホールや体育館あるいはもっと広い屋外です。従って PA用スピーカーは何よりも能率重視でそのレベルは 95dB〜100dB/W・m もあります。100dB/W・m なら 1W の入力で 1m の距離で 100dB だから、たった 1W でもとんでもない音が出ます。そのために一番特徴的なことは、高音用にコンプレッションドライバーとホーンが使われています。どうも、これがホームオーディオ用スピーカーとの根本的な違いなのではないかと推測します。

圧縮された音がせいぜい 1インチの小さな穴から吹き出すのですね。高音になるほど音は直進しやすくなるわけですが、コンプレッションドライバーとホーンで音は噴出するように飛び出てくるわけです。一方ホームオーディオのツイーターは、ドーム型ツイーターに代表されるように、指向性を良くしてできるだけ音を拡散させ、やんわりふんわり出てくるわけですから、どちらが心地よい音か答は明白ですね。また PA用スピーカーでは中低域を受け持つウーハーは 15インチが標準的ですが、これも広い面積で音圧を稼いでできるだけ遠くまで音を飛ばそうとしているわけです。小さなウーハーでは、近くでは音圧があっても、音が拡散して遠くまでは届きにくいのです。

従って、PA用スピーカーの音を近くで聞くと、中高域が明瞭でかつ中低域が分厚く聞こえます。これを良しとするなら PA用スピーカーを家庭でも使おうかとなるわけですが、やはり心地よい音、美しい音を期待するには無理があります。6畳〜10畳程度の部屋で、2m〜3m の距離で聴くと多分とても疲れるでしょう。結局音量を落として BGM のように聴くしかないでしょうね。一方、20畳程度の広い部屋で 5m 以上の距離で聴いたらどうでしょう。ZX4 を一階のリビングで鳴らしてみたらどんな感じになるか判るのですが、今のところそこまで試してみる必要もないので、その内、機会があって気が向けばやってもいいかなと思う程度です。

ところで、一階のリビングには、JRX115改(バスレフ改造+スーパーツイター+サブウーハー)を置いています。部屋は約20畳程度、5m くらいの距離で聴いています。改造前の JRX115 単体はもちろん PA用スピーカーなのですが、一階の JRX115改と二階の ZX4 を比べたら、圧倒的に一階の JRX115改の音がいいです。PA用スピーカーの音の明瞭さと中低域の厚みはそのままに、音が柔らかく、心地よいのです。やはり改造の効果と比較的広い部屋、適度に離れたリスニングポイントが効いているように思います。まあ、考えてみればオーディオの基本要素ですね。結局結論は「狭い部屋で PA用スピーカーを素のまま至近距離で聴くのは、決して良いとは言えない」ということになりました。うんうん、納得、納得。。。。

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[その後]

作成:2012年11月09日
追記:2012年12月29日

ところで、よくよく考えると、EV ZX4 を二階の書斎に置いておく必要性はなにもないことに思い当たりました。こいつは PA専用だから時々は持ち出すわけで、一階に置いておくのが筋です。一階リビングの JRX115改 と入れ替えて、JRX115改 を二階の書斎に置けばいいわけです。そんなこと判ってはいたものの、あの重い JRX115改 をどうやって二階に持ち上げるのか、とてもおっくうで初めから選択肢に入れていなかっただけです。しかし、やっぱりあるべき所に置くのをためらってはならないと決断して、29Kg もの JRX115改 を二階に持ち上げました。多少階段に傷を付けたりしましたが、補修すればわからなくなる程度の浅い傷ですみました。いやー、重かったです。一段々々慎重に持ち上げました。傷だけで済めばまだしも、万が一足を踏み外したり、バランスをくずして転倒したりしたら、まったくお笑いにもならないことですからね。

ということで、二階の書斎はまたもや風景が変わり、下の様な具合になったわけです。やっぱり JRX115改 はでかいですね。フロントの手作りネットは白っぽくて余計に大きく感じるのでとっぱずし、サブウーハーも場所がないので持ち込むのやめました。

JRX115(2F)写真

もう PA の話からずれてしまってますが、一階 20畳の部屋に置いた ZX4 と 二階 8畳の部屋に置いた JRX115改 を聞き比べてみたら、どうなるか。あらためてコメントしたいと思います。

[2012年11月14日 追記] その後

JRX115改(2F)ポート調整写真    二階8畳の洋室に置いた JRX115改 の音はどうか? やっぱり低音過剰です。多分、100Hz〜200Hz あたりがだぶついていて、低音もこもこになります。この周波数領域はグラフィックイコライザーを使わないと多分コントロールできないですね。とりあえず、バスレフポートを少し塞ぎました。ありあわせの段ボールを写真のようにつめたら少し低音がおとなしくなりました。しかし大きな音量で聴くのは無理なようです。やっぱり音のバランスは、スピーカーと部屋の大きさ、リスニングポイントの距離で決まるようです。大きなスピーカーは広い部屋で大きめの音量で鳴らすべしという、ごく当たり前の結論となしました。

ところで、一階の 20畳のリビングに置いた ZX4 はどうかというと、なかなかいけています。気持ちよく鳴っていて、高音の伸びも低音の量感、締り具合もなかなかのものです。こちらは、素のままの PAスピーカーですが、ZX4 はそのままでも広い部屋で使えば、十分ホームオーディオとして使えそうですね。ということで、15インチクラスのPAスピーカーを家庭で使うための最低条件は、広い部屋ということになりました。ただし、素のままで PAスピーカーを使うなら、周波数特性など基本性能が良い物を選ぶ必要があるのは当然ですが。。。。

まあ、以上で PAスピーカーのホームオーディオへの使用に関する私の結論としておきます。

[2012年12月29日 追記] その後-2-

JRX115改を二階に置いてから、どうも高音がおとなしくて、バランスが低音過多に感じていたのですが、部屋の影響とばかり思っていました。たまたま一週間程前に何気なくツイーターに耳を近づけて聞いてみると、全く音が出ていないことに気づきました。スーパーツイーターは正常に鳴っているのでなかなか気づかなかったのですが、私の耳も随分衰えたものです。

さてその原因ですが、やっぱり今夏の雷雨の中での夏祭りの時に発生した大きな異音ではないかと考えざるを得ません。すでにその時ツイーターは瀕死状態だったのでしょう。家に持ち帰って出音テストした時は未だ音は出ていたので、その後の使用と二階に上げた時の衝撃などで、遂にお陀仏となったようです。

で、早速ホーンをエンクロージャーから取り外して、先ずはドライバーユニットの外観を目視検査。特に焼けたような痕跡は見受けられません。デバイディングネットワークの方も表面から見た限り異常なし。考えられる故障個所はネットワークのハイパスフィルターか、ツイターのダイアフラムが焼けているかのどちらか、または両方でしょう。

どうやって故障個所を特定するか。テスターがなければどうしようもありません。仕方なく SANWA CP-7D という比較的安いアナログマルチテスタを購入しました。こいつでツイーターの抵抗値を計って、抵抗値が6Ω程度なら OK、導通が無ければ NG です。やっぱり NG でした。さて次に、ネットワークはどうやってテストすればいいのか。可能性のある部品はコンデンサーですが、これをチェックするにはコンデンサーを切り離さなくてはいけません。そこまではさわりたくないし、他に方法がないかと思案。ツイーター用のリード線を、遊んでいる 2Way スピーカー PIONEER S-X4 につないで見ました。PIONEER S-X4 は効率が 91dB と低いので、ウーハーの音圧に対しては小さな音ですが一応音は正常に出ています。

ということで、ほぼツイーターのダイアフラムだけの故障であろうと考えました。ということは、ツイーターのドライバー交換となるわけですが、サウンドハウスで交換用ドライバー(2412H-1)を探すと、これが約 8,000円です。2本で 16,000円。うーん痛いなー。今月から仕事もやめたし、原始仏典の本やら漢和辞典やら約 20,000円も使ってしまったしと暫し思案。そういえば、ドライバーを丸ごと交換する必要はなく、ダイアフラムだけ交換すればよいのだからと、ダイアフラム単品をネットで調べるとこれが Amazon にありました。このダイアフラムは、JBL 2412、2412H、2412H-1 共通で使えるもののようです。価格は 約 4,000円ですから、半分の費用で済みそうです。躊躇なくポチッとやりました。

下が壊れたダイアフラムの写真です。左の写真がマグネット側の面、右がホーン側の面です。髪の毛ほどの細いコイルと振動板でできていて、ドライバーはこいつがマグネットとホーン取り付け金具の間にサンドイッチされ、4か所のネジで一体化した構造になっています。今日、無事ダイアフラムの交換が完了し、JRX115改 の元気な音が復活しました。ふむふむ、これが本来の音だったんだ。。。。 なかなかいい音ですねー。。。。ドヴォルザーク「新世界より」を久々にそこそこの音量で聴いてみました。気分一新ですね。

JBL 2412H-1 ダイアフラム裏面    JBL 2412H-1 ダイアフラム表面

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[BEHRINGER DEQ1024]

作成:2013年02月05日

いよいよ今年も、江州音頭や関連イベントの企画・準備が始まっています。PA に関して言えば、昨年の反省はやはりツイーターを飛ばしたことです。やっぱりスピーカーやパワーアンプの保護対策が必要のようです。最低限リミッターが必要だし、できればハウリング対策(自動式)もしたいし、31バンドの GEQ もあればもっとよいかなと考え、サウンドハウスで機材を物色。3拍子揃った機材は意外と少ないですね。候補は、BEHRINGER DEQ1024、BEHRINGER DEQ2496、DBX IEQ31 あたりです。価格は順番に、16,200円、27,800円、54,800円と高くなります。まあ、貧乏な素人PA としては、BEHRINGER を選ぶしかないですね。DEQ1024 と DEQ2496 を比べると、機能的には 2496 が優れているのですが、設定がすべてボタンとダイヤルの組み合わせで行うため操作が複雑そうです。使い易さとかスピーディーな操作性という点では、1024 に軍配です。で、自動ハウリング防止機能に若干の不安はあるものの、こちらを選択しました。

DEQ1024 写真    外観はこんな感じで、写真で見るとけっこう恰好いいですが、実際に手に取ると軽くて、造りもちゃちな感じでちょっとおもちゃっぽいですね。まあ、BEHRINGER だからしかたないです。素人PA には分相応というところでしょう。左隣にあるのは、同じく BEHRINGER の XENYX802 という 6チャンネルミキサーで、PA本番では補助ミキサーとして使っています。
  
早速、条件設定・テストを行いましたが、その結果を書く前に、ミキサー → DEQ1024 → パワーアンプ を連携する時の入出力の関係について少し整理してみました。

PA用機材で扱う電気信号の強さは通常 dBu の単位で表されます。これは、相対的な電気信号の強さですが、0dBu は 信号電圧が 0.775V の時の信号強度で、信号電圧が V の時は、dBu = 20*Log10(V/0.775) と定義されます。信号電圧が10倍なら dBu は 20 増え、信号電圧が 1/10 なら dBu は 20 減ります。

マイクロホンでは、SHURE SM58 の場合、感度(最大出力?)は 1.85mV なので、dBu に換算すると、20*Log10(1.85/775) = -52.44 dBu となります。

ミキサーの場合は、通常 +4dBu を基準に電気信号を処理するように設計されているので、マイクの微弱な電気信号を +4dBu 近辺まで増幅する必要があります。この増幅レベルを調整するのがミキサーのマイクゲインで、入力レベルの最大が +4dBu 近辺になるよう調整します。ゲインつまみを右にいっぱい回すと、YAMAH MG82CX や BEHRINGER XENYX802 では -60 の目盛があるので、多分 60dB 程度信号強度を増幅するという意味でしょう。
一方、ミキサーの出力レベル(最大)はどうかというと、MG82CX で 20dBu、XENYX802 では 22dBu となっています。+4dBu 近辺の信号を扱うにしても、20dBu の信号強度まで出力可能としているのは、予期せぬ高出力信号が発生しても出力信号を歪ませないためのゆとり対策なのでしょう。メイン出力のレベル表示がクリップするようでは、明らかに出力信号が標準の 10倍近い出力電圧になっているということです。

次にパワーアンプの場合ですが、入力感度(最大入力)は +4dBu が標準的です。パワーアンプの定格出力(最大出力)は通常、入力感度相当の入力に対する最大出力です。では、+4dBu より強い信号が入力されたらどうなるか。パワーアンプがクリップを起こし、ひいてはスピーカーを破損させることになります。従ってパワーアンプのボリュームをフルで使用する時は、+4dBu を超える信号を入力することは禁物です。+4dBu を超える信号が入力される可能性がある時は、安全のためパワーアンプのボリュームを絞っておく必要があるでしょう。

パワーアンプの性能を安全にかつフルに引き出すには、+4dBu より強い信号をパワーアンプに入力しないように調整する必要があります。ミキサーの出力調整だけでは制御が難しい場合、突発的高出力を抑制するのがリミッターの役割です。ミキサーとパワーアンプの間に DEQ1024 を挿入してリミッター機能を使えば、ミキサーから強い信号が送られても、信号を歪ませないで過大な信号部分を閾値以下に抑え込んでくれます。今回導入した DEQ1024 に期待する一番重要な役割です。

ということで DEQ1024 の出番となったわけですが、DEQ1024 にはリミッター以外に色々な機能がついています。閾値以下の信号を完全カットするゲート機能(微弱ノイズ除去)(-20dB〜-60dB)、ハイパスフィルター(20Hz〜100Hz)、ローパスフィルター(2.5KHz〜16KHz)、マスターゲイン調整(±9dB)など、どれも役に立つ機能ですね。その他の機能については、以下に少し詳しく紹介します。

表示機能
入出力を制御するのに欠かせないのがレベル表示ですが、DEQ1024 には12段階のLEDレベル表示(-48dB〜+9dB)が付いていて、入力と出力が瞬時に切り替えでき、状況把握が大変しやすいです。これと合せて FB INDICATER 機能を使うと、周波数帯域毎の相対信号強度が 31BAND GEQ のスライダー部中央にLED表示されるので、周波数分布やピーク周波数が直感的に判りやすく、とても安心感があります。
 
入出力レンジ選択
DEQ1024 の背面には、入力・出力のレンジ切り替え(+12dBu or +22dBu)スイッチがあります。ミキサーの最大出力が +20dBu〜+22dBu なので、入力レンジは +22dBu を選びたいところですが、+22dBu に設定するとレベル表示が 10dB 下がって表示されます。ここは実態と表示が一致する方がいいので、入力、出力とも +12dBu を選択しました。
 
31BAND GEQ
安物の GEQ を挿入すると、音質が変化したり、歪が乗ったりするとよく言われますが、ざっと聞いた限り音質の変化は感じません。基本的には音質調整には GEQ は使わない方針です。ミキサー側に 3バンドEQ が付いているので、音質調整はミキサーでチャンネル毎に行う方が操作しやすく、コントロールしやすいと思います。この GEQ を使うとしたら、固定的なハウリングの対応だけですね。
 
FEEDBACK DESTROYER(自動ハウリング防止)
事前にネット情報を調べた結果では、DEQ1024 の自動ハウリング防止機能はあまり期待できないようです。まあ、それでもないよりましだろうと考えて、一応その実力をテストしてみました。下の写真がそのテスト風景の一部です。
 
ハウリングテスト

<使用機材と条件>

音声ソース :北島三郎演歌集(PC → USBオーディオI/F → ミキサー)
マイク   :SHURE SM58(スピーカーより約2m)
ミキサー  :BEHRINGER XENYX802
DEQ   :DEQ1024(LMITTER +4dBu, FEEDBACK DESTROYER ON)
パワーアンプ:CLASSIC PRO CP600
スピーカー :CLASSIC PRO CSP10

先ず、音声ソースを通常の部屋で通常聴く程度の音量に調整します。ミキサー出力は、最大で 0dBu〜+3dBu 程度。パワーアンプボリュームは、0位置から5クリック目位。次いでマイクのゲインを通常レベル(2時半の位置)にし、チャンネルレベルを 0dB にします。ハウリングは起こりません。さらにマイクゲインを注意深く上げていきます。マイクゲインが最大の -60 の位置になっても、ハウリングは起こりません。さらに、マイクのチャンネルレベルを少しずつ上げます。+9dB のちょっと手前でキィーンと小さくハウリングが始まります。しかし、FEEDBACK DESTROYER は無反応です。もうほんの少しレベルを上げるとリミッターLEDが点灯し、かなり強いハウリングが発生しますが、やっと1秒くらい後にハウリング検知LEDが点灯し、ハウリングが静まります。カット周波数は、5KHz と 4KHz でした。2〜3回これを繰り返して、最終的に +9dB でもハウリングが出ない状態となりました。

約30分程の出音が終わって最終的なカット周波数を確認すると、上から 5KHz, 4KHz, 2KHz, 1KHz, 800Hz, 630Hz, 500Hz, 400Hz, 315Hz となっていて、実際にはハウリングしていない 1Khz 以下の周波数までカットされているのは、甚だ疑問です。ハウリングの検知精度の低さとレスポンスの遅さは否めません。実質的に 5KHz〜300Hz の帯域全体をレベルダウンしたのと同じ結果ですから、これならミキサーの 3バンドEQ で中音域中心にレベルを下げるのと大して変わらないようにも思います。まあ、その程度のことを自動でやってくれるんだと思った方がよいのかもしれません。

次に、ハウリング周波数によってハウリング検知の時間(約1秒)が変化するかどうかを念のためチェックしました。このテスト方法ですが、マイクゲインは前記同様最大(-60)、マイクのチャンネルレベルをハウリングが起こる直前の +6dB に設定します。次に DEQ1024 の GEQ で、 800Hz または 400Hz のレベルを少しずつ上げます。800Hz の場合 +6dB でピィーというハウリングが発生し始めます。また 400Hz の場合は +7dB でポォーというハウリングが発生し始めます。FEEDBACK DESTROYER がハウリングを検知・抑制するのは、やはりリミッターが作動して1秒後位でした。周波数依存性はあまりないようですね。

ということで、DEQ1024 の自動ハウリング防止機能はある程度はあると言えるけれど、予防的にハウリングを発生させないというには程遠いものだというのが結論です。突発的なハウリングを自動的に素早く防止するには、BEHRINGER FBQ2496, DBX AFS224 のようなパラメトリックEQ機能を持った専用機が必要なように思います。

その他気付いたこと
DEQ1024 の電源プラグはアース付で、普通の電源タップにはさせません。手元にあった薄型のタップなら、アース端子が邪魔にならずに差し込めるのでとりあえずはこれを使っています。普通の家庭用電源・タップにはアースがないので、何か支障が出ないかと思っていたことろ、レイアウトを変えて、あれやこれやと電源コードを差し替えていると、どうも電源の極性によってノイズが出るようです。逆相に接続したらノイズが出なくなりました。ノイズはチリチリチリというような感じで主としてツイーターから聞こえてくるものです。交流にも極性があるのですね。本番では、電源の極性に要注意です。
それからもう一つ気付いたのですが、アナログ出力が XLR とフォーンジャックの 2系統あって、両方を同時に出力できるので、出力が二つ欲しい時には何かと便利に使えそうです。

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